2025年10月に半導体業界で生じたニュースを厳選してご紹介します。
動画で説明:半導体業界ニュース2025年10月号
10月末公開予定
2025年10月末時点の半導体関連株式市場推移
10月末公開予定
各ニュース記事:半導体業界ニュース2025年10月号
キオクシア、北上工場第2製造棟の稼働を開始しAI需要に対応へ

キオクシアは9/30、北上工場の第2製造棟が稼働を開始したと発表しました。
第2製造棟は、AIの普及などによる中長期的なフラッシュメモリ市場の拡大に備えて第8世代3次元フラッシュメモリ製品(218層)や、今後も進化をするフラッシュメモリの生産に対応するとしています。
2026年の前半に本格的な出荷を開始し、今後は市場動向に合わせて設備投資を継続することによって段階的に生産能力を向上させる計画です。
この第2製造棟は、地震の揺れを吸収する免震構造を採用、省エネ生産設備導入、生産効率向上のためにAIの適用範囲を拡大するなどしています。
キオクシアが生産能力向上のために北上工場の新製造棟を稼働させるようです。2025年9月は株価もかなりの勢いで上昇しています。今後のAI需要に応えていくことで、成長が期待できますね。
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キオクシア:プレスリリース(9/30)
レゾナック、アクシオム・スペースと宇宙での半導体研究に関する覚書締結

レゾナックは10/1、商業用宇宙インフラ分野をリードする米国のアクシオム・スペースと宇宙空間での高機能半導体材料の研究・開発・製造に関する覚書を締結したと発表しました。
今回の合意によって、微小重力環境を活用した次世代半導体関連技術の進化、宇宙での半導体製造の市場創出の可能性が広がるとしています。
具体的には、微小重力および低軌道の真空条件下で、半導体や半導体パッケージング向けの次世代半導体材料製造の可能性を探るとしており、欠陥のない半導体バルク結晶や樹脂、2次元材料の生成に取り組むようです。
国際宇宙ステーション(ISS)やアクシオム・スペースの軌道プラットフォームなどを活用して、概念実証から商業規模での製造へと段階的に進める計画としています。
そして今回の合意の一環として、宇宙線によるソフトエラー低減のための封止材の評価実験をISSで開始するために、2025年10月21日に打上予定のH3ロケット7号機に搭載されます。
宇宙空間における半導体材料の実証実験が現実のものとして進み始めるようです。10月21日に打上られるH3ロケットに搭載されてISSでの実験が開始される計画です。レゾナックではライブ中継するパブリックビューイングを開催するそうなので、興味のある方は参加されるといいかもしれません。
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レゾナック:プレスリリース(10/1)
ローム、製造機能強化と生産性向上のために国内製造会社を再編へ

ロームは10/10、グループにおける製造機能強化と生産性向上のために同社滋賀工場及び国内製造会社を前工程と後工程の製造会社2社に再編することを決定したと発表しました。
再編の対象となるのはロームの滋賀工場及びローム・アポロ、ローム・ワコー、ローム浜松、ラピスセミコンダクタの各工場です。
今後のスケジュールとしては、まず2026年4月にローム・アポロ、ローム・ワコー、ローム浜松の3社を前工程製造会社と後工程製造会社の2社に再編します。その後2027年4月にラピスセミコンダクタを各製造会社に再編し、吸収分割によって滋賀工場を前工程製造会社へ承継するというものです。
新会社の名称は現状では未定となっています。
ロームが自社及び子会社の再編を通じて、前工程と後工程の機能毎に迅速で最適な意思決定を行う体制を構築するようです。個人的には新会社の名称が気になりますね、きっとそのうちに公表されると思いますので追っていきます。
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ローム:プレスリリース(10/10)