【半導体業界ニュース】2026年8月のニュースを9本厳選してご紹介!

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2026年8月に半導体業界で生じたニュースを9本厳選してご紹介します。

目次

動画で説明:半導体業界ニュース2026年8月号

2026年8月時点の世界の半導体市場推移

2026年8月末時点の半導体関連株式市場推移

各ニュース記事:半導体業界ニュース2026年8月号

ルネサス、高崎工場での生産を段階的に縮小し閉鎖へ

ルネサスエレクトロニクスは7/31、群馬県にある高崎工場の製造ラインを今後2〜3年で段階的に縮小・終了し、閉鎖すると発表しました。

同工場は1970年に当時の日立製作所 高崎工場として開設された工場です。その後、ルネサステクノロジを経て、現在のルネサスエレクトロニクス(ルネサスセミコンダクタマニュファクチャリング)高崎工場となっています。6インチウエハラインでの生産をしていましたが、材料や保守部材の供給終了などにより生産継続が困難になったためとしています。

顧客へは在庫確保により安定供給を維持し、従業員は配置転換等で雇用を確保する方針です。

一方で、同拠点にあるアナログICやパワー半導体などの研究開発機能は維持し、より強化するとしています。

コメント

ルネサスが高崎工場を閉鎖するようです。確かに6インチウエハでは生産性も高くないですし、設備の老朽化などもあると想像しますので仕方がないところなのでしょうか。難しい問題ですね。

基ニュース

ルネサスエレクトロニクス:プレスリリース(7/31)

リンテック、福岡県糸島市に半導体ソリューションラボを開設へ

リンテックは8/4、福岡県糸島市に新たな研究施設である半導体ソリューションラボを開設すると発表しました。

この新施設は2028年10月の竣工を予定しており、投資金額はおよそ200億円の計画です。福岡県の産業研究団地・糸島リサーチパーク内にある福岡超集積半導体ソリューションセンターの隣接地に建設されます。

同施設では、クリーン環境を整備し、実際の製造ラインで稼働する中間工程設備や後工程設備、各種分析・解析装置などを導入します。半導体の中間工程向けプロセス材料や直接材料、関連装置などの開発が行われる予定で、顧客と一体となって技術開発を進める「共創・即応型」の開発拠点として次世代プロセスへの早期対応を目指すということです。

コメント

リンテックが福岡県に大規模な研究施設を開設するようです。昨今、AI向け半導体の需要拡大や三次元実装、チップレット集積などでの技術革新が進む中、顧客と一体となって迅速に開発・評価を行える拠点を新設するようですので、期待したいですね。

基ニュース

リンテック:プレスリリース(8/4)

味の素、完全子会社の味の素ファインテクノを吸収合併

味の素は8/6、完全子会社である味の素ファインテクノを2027年4月に吸収合併する基本方針を承認したと発表しました。

今回の合併は、「中期ASV経営2030ロードマップ」の前倒し達成に向けた取り組みの一環です。急成長しているファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)事業において、人材力や組織力を強化し、事業成長をさらに加速させることを目的としています。

味の素ファインテクノは、味の素グループ内で電子材料や機能性材料の開発・製造を担ってきた企業です。本合併により、同社が営む事業はすべて味の素株式会社に承継され、味の素ファインテクノは解散する予定です。

コメント

味の素が電子材料事業の中核子会社である味の素ファインテクノを吸収合併するようです。食品のイメージが強い同社ですが、味の素ビルドアップフィルム(ABF)をはじめとする半導体向けの電子材料は、世界の半導体産業において欠かせない重要な素材となっています。今回の統合によって、AI需要などで急成長する半導体材料分野でのさらなる成長が期待されますね。

基ニュース

味の素:プレスリリース(8/6)

福岡工業大学、27年4月から「半導体工学コース」を新設

福岡工業大学は8/10、2027年4月に学部学科を改組し、工学部の先進工学科内に新たに「半導体工学コース」を設置すると発表しました。募集人員は20名となっています。

このコースの最大の特徴は、全員が半導体産業の本場である台湾への留学を経験することです。留学先となる国立雲林科技大学は、TSMCをはじめとする台湾の半導体関連企業と密接に連携した教育プログラムを展開し、半導体業界の人材育成においてトップクラスの実績を持っています。

カリキュラムとしては、1~3年次で半導体工学の基礎や専門知識に加えて台湾での学修に向けた語学を習得し、4年次には全員が約半年間の台湾留学へと赴きます。現地の研究室に所属し、福岡工業大学と単位互換する形で最先端の卒業研究に取り組む仕組みです。

コメント

福岡工業大学が実践的かつ魅力的な半導体人材の育成プログラムをスタートさせるようです。TSMCのお膝元である台湾の大学へ全員を留学させるという思い切ったカリキュラムを組むようです。語学力と半導体の知見を併せ持ったグローバルな即戦力エンジニアが、ここから輩出されることに期待したいです。

基ニュース

福岡工業大学:プレスリリース(8/10)

ソニーとTSMC、次世代イメージセンサーの合弁会社設立

ソニーセミコンダクタソリューションズとTSMCは8/11、熊本県合志市を拠点とする次世代イメージセンサーの合弁会社設立に関して、確定契約を締結したと発表しました。

新会社の名称はAdvanced Vision Semiconductor Manufacturingで、2029年の量産開始を予定しています。

出資額は、ソニーが現金出資および新工場の資産移管などにより約4,650億円、TSMCが現金で約2,820億円を拠出し、合計約7,470億円規模となる見込みです。なお、新会社はソニーグループの連結子会社として事業を展開します。

今回の提携では、ソニーが製品企画・設計やイメージセンサーのコア技術を担い、TSMCの持つ先端半導体プロセス技術と量産ノウハウを組み合わせます。

スマートフォン向けを中心とし、次世代イメージセンサーの開発・製造を迅速に進めていくとしています。

コメント

ソニーとTSMCの合弁構想が、5月の基本合意から具体的な確定契約へと進展しました。ソニーはこれまでイメージセンサーの製造を自社グループ内で一貫して行ってきましたが、TSMCの生産力を取り込むことで、自社の投資負担を抑えつつ需要に応える戦略へと大きく舵を切った形です。

基ニュース

ソニーセミコンダクタソリューションズ:プレスリリース(8/11)

ADEKA、先端フォトレジスト向け光酸発生剤の生産能力を倍増

ADEKAは8/20、半導体の先端リソグラフィ工程で使用される半導体レジスト用光酸発生剤の生産設備を増強すると発表しました。

千葉県袖ケ浦市にある千葉工場の既存建屋内に製造ラインを増設するもので、2027年1月に着工し、2028年9月に営業運転を開始する予定です。投資金額は約10億円で、これにより生産能力は従来の約2倍へと拡大します。

今回の投資は、半導体の微細化に伴い、EUVリソグラフィ向け部材の需要が旺盛なことに対応するためのものです。同社は今年7月に本格稼働した新基幹研究所「半導体イノベーションセンター」において、先端世代で需要増が見込まれるPAGモノマーなどの開発を加速させており、将来需要を見据えた供給体制の強化を当初の計画から2年前倒しで実行するとしています。

コメント

ADEKAがEUV向けレジスト材料の増産投資に踏み切ります。投資額は約10億円ですが、既存の建屋を活用しつつ生産能力を一気に2倍に引き上げるということです。先端リソグラフィ領域を重点分野と位置付けていますので、今後の成長にも期待したいですね。

基ニュース

ADEKA:プレスリリース(8/20)

富士フイルム、大分工場における先端半導体材料の新棟が竣工

富士フイルムは8/21、半導体材料事業の中核会社である富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズの大分工場内において、ポストCMPクリーナー製造用の新棟が完成し、8月より稼働を開始したと発表しました。

今回、稼働開始した新棟は延床面積約3,600㎡の地上4階建てで、投資金額は約70億円です。

製造されるポストCMPクリーナーは、半導体の平坦化工程であるCMPの後に、金属表面を保護しながら微量金属や有機残留物などを洗浄する材料です。

AI半導体などの性能向上に欠かせない半導体の微細化や積層化が進展する中、この材料の需要は急増しているということで、同社は主力製品であるCMPスラリーと組み合わせて提案できる強みを活かし、グローバルでの販売拡大を図るとしています。

コメント

富士フイルムが大分工場で半導体材料の生産能力を拡張する新棟の稼働を開始しました。CMP後の洗浄材料は、歩留りを左右する要素のひとつであり、CMPの回数が増加している先端品ほど重要性が高まっています。同社の半導体材料事業はグループの成長を牽引する中核事業となっており、今後も積極的な成長投資が期待されます。

基ニュース

富士フイルム:プレスリリース(8/21)

NTT、AI駆動型ラボによる自律実験でGa₂O₃の高品質な薄膜を作製

NTTは8/25、AIとロボット技術を連携させた自律成膜基盤を活用し、次世代パワー半導体材料のひとつであるβ-Ga₂O₃(β型酸化ガリウム)の高品質な単結晶薄膜の作製にスパッタ法として世界で初めて成功したと発表しました。

この技術は、自動スパッタ成膜、自動光学評価、そしてベイズ最適化による条件決定を連携させたものです。成膜から評価、次の条件決定までを人手を介さずループさせることで、従来の技術者による実験運用に比べて成膜・評価サイクルを約3倍に高速化しました。

さらに注目すべき点は、単に最適条件を導き出すブラックボックス最適化だけでなく、最適化過程で得られたデータをAIで解析し、各成膜パラメータが品質に与える影響や相互作用を分析したことです。これにより、「なぜその条件が良いのか」という人が理解・転用できる「成膜ルール」として抽出することに成功したということです。

今後は、複数の評価指標を扱う最適化や、材料物性・成膜プロセスの知識を取り入れたAIモデルの高度化を進るとしています。

コメント

NTTがAI駆動型ラボで半導体の成膜を行ったということです。材料開発におけるAIの活用であるAI for Scienceは近年盛んですが、「結果は出たが理由はわからない」というブラックボックス化が課題でした。今回の技術は、AIが導き出した最適解から、人間が別の材料や装置にも応用できる知識を抽出できる点が画期的です。この技術が普及すれば、新材料開発のスピードが桁違いに加速することになりそうですね。

基ニュース

NTT:プレスリリース(8/25)

キオクシア、北上工場に新製造棟を建設へ

キオクシアは8/27、岩手県北上市の北上工場において3次元フラッシュメモリの生産能力増強に向けた第3製造棟の建設準備に着手したと発表しました。

この新棟は既存の第2製造棟の南側に建設される計画で、2029年度中の稼働開始を目指しています。具体的な建設時期や生産設備への投資内容・時期については今後の市場動向を踏まえて決定するとしています。

また、同日にキオクシアと米国サンディスクは日本において2032年までに総額約5兆円(310億米ドル超)の投資を見込むと発表しました。

この巨額投資は、AIおよびデータ社会におけるフラッシュメモリの需要拡大に応えるためのものです。三重県の四日市工場と岩手県の北上工場において、継続的な生産設備の構築、関連インフラおよび技術の強化を行います。なお、この計画は日本政府からの支援を前提としています。

コメント

キオクシアの北上工場新棟建設と、サンディスクと共同での総額5兆円規模という非常に大規模な国内投資計画が発表されました。AIの急速な普及に伴い、データセンターなどで大量のデータを処理・保存するためのメモリ需要が世界的に拡大しています。政府の強力なバックアップを得ながら、日本の半導体産業の競争力を引き上げる力強いニュースですね。

基ニュース

キオクシア:プレスリリース 工場建設(8/27)

キオクシア:プレスリリース サンディスクとの共同投資(8/27)

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