2026年1月に半導体業界で生じたニュースを8本厳選してご紹介します。
動画で説明:半導体業界ニュース2026年1月号
2026年1月末時点の半導体関連株式市場推移

各ニュース記事:半導体業界ニュース2026年1月号
TSMC、2nm世代プロセス品の量産を台湾の2工場で開始

TSMCは2025年12月末、同社の公式サイトを更新して2nm世代(N2)品の量産を開始したことを公表しました。
それによりますと、N2品は計画通り2025年の第4四半期から量産を開始したということです。N2テクノロジは同社として第一世代のナノシートトランジスタ技術を特徴としています。これはGAA(Gate-All-Around)とも呼ばれる構造です。これまでのFinFETと大きく異なる構造となっています。
量産されるのは台湾の新竹にあるFab20及び高雄にあるFab22の2拠点ということです。
TSMCがN2品の量産を開始したようです。TSMCとしてもGAA構造での量産がいよいよ開始されますが、大々的なリリースなどはなく、同社の公式サイトが更新されているのみです。出荷される際など、今後のタイミングでもう少し何らかのアナウンスがあるのかもしれませんね。
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TSMC:2nmロジックテクノロジ
マイクロン、ニューヨーク州に建設予定の新工場の起工式を実施へ

マイクロンテクノロジーは1/7、ニューヨーク州に建設予定のメガファブを1/16に正式に着工すると発表しました。
この投資計画は2022年に公表されたものです。それによりますと、投資金額は約20年間で総額1,000億円という巨額になる計画です。
4棟の工場を順次建設する計画で、完成しますと米国における最大の半導体工場となるとしています。ここは最先端メモリの製造拠点になるということです。
マイクロンによる米国内における長期間かつ巨額の工場建設計画がいよいよ正式に動き出すようです。期間も金額も桁外れですので、今後計画通りに進んでいくのか注目していきたいです。
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マイクロンテクノロジー:プレスリリース(1/7)
ニコン、栃木県でレンズ用の新棟建設に着工

ニコンは1/8、半導体露光装置用の投影レンズをはじめとする生産体制強化を目的とした栃木ニコンにおける新棟建設に着工したと発表しました。
栃木ニコンは、ニコングループの精度光学部品・モジュール生産および生産技術開発の中核拠点です。新棟はこの栃木ニコン内に2棟建設される予定で、投資金額はおよそ250億円となっています。
2025年12月に着工、2027年夏に竣工予定というスケジュールです。
ニコンでは中長期計画として2030年までに約1,000億円を投じて、各地の生産拠点を整備するとしています。今回の新棟建設はその一環であり、半導体市場の成長に伴う露光装置の需要増加を表していると思われます。
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ニコン:プレスリリース(1/8)
ウルフスピード、300mmの単結晶SiCウエハ製造に成功

ウルフスピードは1/13、単結晶300mm(12インチ)のSiCウエハの製造に成功したと発表しました。
同社はSiCに関して全世界で2,300件を超える取得済み及び出願中の特許を保有しており、結晶成長からウエハ処理、パッケージングまでの垂直統合型のサプライチェーンを持っています。
今回の300mmウエハ製造を重要なマイルストーン達成としており、次世代コンピューティングプラットフォーム、没入型AR/VRシステム、そして高効率で高度なパワーデバイスにとって大きな前進となるとしています。
ウルフスピードは2025年6月に米国連邦破産法11条、通称チャプター11の適用申請をしましたが、同年9月に財務再編プロセスが完了しています。今回300mmウエハの製造に成功したということで、これまで積み上げてきた特許などもありますし、今後にも注目したいです。
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ウルフスピード:プレスリリース(1/13)
SKハイニックス、HBMの先端パッケージング工場に19兆ウォン投資

SKハイニックスは1/13、清州拠点におよそ19兆ウォン(約2.05兆円)を投じてHBMの先端パッケージング工場を新設すると発表しました。
近年、世界的なAI開発競争の激化によってAI向けのメモリ需要が急増しています。特にHBMの25年から30年までの年平均成長率はおよそ33%と見込まれています。
そうした中で同社は、清州工場の生産を最適化するために先端パッケージングファブP&T7を新設することを決定しました。スケジュールとしては2026年4月に建設着手し、2027年末に竣工予定となっています。
清州拠点では2024年にHBMなど次世代DRAM生産能力確保のため、合計20兆ウォン規模の新規ファブM15Xを計画しており、現在当初計画より前倒しで2025年10月にクリーンルームが完成し装置の設置を進めています。
このM15Xと今回新設するP&T7の連携によって清州を同社の新たなAIメモリの核心拠点とする方針です。
SKハイニックスがHBM用のパッケージング工場を新設するようです。同社はHBMが好調で売上高でも2025年にインテルを抜いて世界3位となっています。今後の成長にもかなり期待ができそですね。
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SKハイニックス:プレスリリース(1/13)
マイクロン、メモリ生産のためにPSMCの工場を18億ドルで買収

マイクロンテクノロジーは1/17、台湾PSMCの工場であるP5を18億ドル(約2,850億円)で買収する独占的意向書を締結したと発表しました。
今回の取引は契約締結と規制当局の承認を経て2026年の第2四半期までに完了する見込みです。これによってマイクロンは段階的にDRAM生産設備を設置して2027年後半からDRAMウエハの生産増加に寄与するとしています。
P5はPSMCが2021年に建設開始し、2024年に完成した工場です。クリーンルーム面積が約28,000㎡で55/40/28nmノードで月産5万枚の生産能力を持つ工場です。
マイクロンがPSMCの既存工場を買収してDRAMの生産能力向上を進めるようです。新規工場を建設するよりも早期に生産能力を向上させることができますし、台湾内に拠点を持っていますのでそれらとの連携も図ることができるのでしょう。
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マイクロンテクノロジー:プレスリリース(1/17)
住友ベークライト、京セラの半導体材料関連事業を300億円で買収

住友ベークライトは1/22、京セラが持つ半導体材料関連事業を300億円で譲り受けると発表しました。
今回、京セラの半導体部品セラミック材料事業本部で運営され、封止材・ペーストを中心とする半導体関連製品及び化成品・コンポジット製品を製造、販売するケミカル事業について新会社に吸収分割によって譲渡させて、その新会社の株式を住友ベークライトが譲り受けるという形です。
新会社は2026年7月に設立され、同年10月に京セラから住友ベークライトへ譲渡される予定です。譲渡価格は300億円の予定となっています。
住友ベークライトが京セラから封止材などの事業を買収するようです。住友ベークライトが強い分野ですので、より強化されるのでしょうか。期待したいですね。
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住友ベークライト:プレスリリース(1/22)
京セラ:プレスリリース(1/22)
ミネベアパワーデバイスとサンケン電気、パワーモジュール事業で協業

ミネベアミツミの子会社であるミネベアパワーデバイスとサンケン電気は1/27、パワーモジュール市場において後工程の生産協業と共同製品開発に関する技術提携を合意したと発表しました。
対象市場は民生品および産業用のパワーモジュール(IPM)市場です。ここに対して投資効率の最大化、生産変動リスクの低減のためにパワーモジュールの後工程における生産協業と両社の前工程チップ、後工程パッケージに関する技術・知見を活用した製品の共同開発となっています。
協業の第一段として、後工程生産において協力体制を構築するということで、具体的には後工程の生産ラインをミネベアパワーデバイス原町工場内に新設し、2027年度量産開始目標としています。
競争が激化しているパワー半導体の分野でミネベアミツミとサンケン電気が協業を進めるようです。まずは後工程からということでラインの新設もするようですので、今後より一層協業関係が深まるのかもしれませんね。
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ミネベアミツミ:プレスリリース(1/27)
サンケン電気:プレスリリース(1/27)
