【半導体用語辞典】ジャンル別に解説!

半導体に関連する用語をジャンル別(半導体業界・半導体デバイス・半導体プロセス・人物)と五十音順、アルファベット順にまとめています。

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目次

ジャンル別

半導体業界関連

IDM

Integrated Device Manufacturer の略称。垂直統合型の半導体製造メーカーのことです。
「アイディーエム」と呼びます。
開発から設計、製造、販売、サポートまでのすべてのビジネス機能を有する半導体メーカーを指します。
具体的な企業としては、インテルやサムスン電子が該当します。

IEEE

Institute of Electrical and Electronic Engineersの略称。「アイトリプルイー」と呼びます。
米国電気電子学会のことで、電気電子の研究を目的とする世界最大規模の学会です。
本部はニューヨークで世界160カ国以上に支部があり、40万人以上の会員が所属しています。主に電気電子や情報工学に関する学会の開催、論文誌の発行、通信方式や電子部品に関する規格の策定を行っています。

IMEC

Interuniversity Microelectronics Centerの略称。1984年に現ベルギー政府の資金をベースに発足した半導体の先端プロセスを中心とした技術開発研究機関です。「アイメック」と呼びます。
微細プロセス試作ラインを独自に有しており、新設計回路の試作や新規プロセス、新規構造デバイスの検証が進められています。70か国、3500人以上の人員が企業や大学、スタートアップから集まっている機関です。

ISSCC

International Solid-State Circuits Conferenceの略称。日本語にすると国際固体素子回路会議になりますが、この呼称はあまり使われていません。「アイエスシーシー」と呼びます。
IEEEが主催する国際会議のひとつで、半導体のオリンピックと称される半導体関連の特に回路技術とシステム技術に関する世界最大級の会議です。
研究者にとっては、ISSCCで研究成果を発表することが、研究業績の高い評価に直結します。

JEITA

Japan Electronics and Information Technology Industries Associationの略称。一般社団法人電子情報技術産業協会のことです。「ジェイタ」と呼びます。
Society 5.0に向けた社会課題を解決するためにあらゆる産業を繋げ、IT/エレクトロニクス産業を中核にしたステークホルダーを結節するプラットフォームを実現することをミッションとし、政策提言や統計調査、市場創造といった事業を手掛けています。

OSAT

Outsourced Semiconductor Assembly & Testの略称。「オーサット」と呼びます。
ICパッケージの組み立てと検査を請け負う企業のことです。
当初は自動化が進んでいる前工程に対して、組み立てや検査といった後工程は多くの作業者を必要としたため、欧米企業がアジア地区に組立工場を建設したのが始まりです。
しかし現在では、世界中の企業から請け負う企業群として成長しており、前工程のファウンドリ企業と同様にさまざまな顧客から仕事を請け負う企業が出ています。新しいパッケージを開発、提案する技術力も向上しています。

SEAJ

Semiconductor Equipment Association of Japanの略称。一般社団法人 日本半導体製造装置協会のことです。
半導体製造装置産業や関連産業の統計調査及び業界の課題や新技術に関する調査、各種セミナー、講演会の開催、標準化の推進等、幅広い活動を展開している団体です。

SEMI

Semiconductor Equipment and Materials Internationalの略称。国際半導体製造装置材料協会のことで、半導体技術に関連した製造装置・材料・サービスを提供する企業の国際的な業界団体です。「セミ」と呼びます。
世界における半導体製造装置の市場規模など、半導体関連の統計を調査・集計して、定期的に発表しています。

WSTS

World Semiconductor Trade Statisticsの略称。世界半導体市場統計のことで、世界の主要半導体メーカー加盟する半導体市場に関する世界的統計機関です。毎年の春と秋の2回、各社が予測を持ち寄って検討する会議を開き、その結果を予測値として発表しています。

ファウンドリ

前工程と呼ばれる半導体のウエハ工程の製造を専門に行う企業のことです。ファウンドリでは発注元のメーカーから設計データを受け取り、設計に沿ったチップを製造します。
近年では最先端のチップを製造できるのがTSMCなどの限られた企業のみになっており、昔は下請けのイメージがあったファウンドリ企業の方が仕事の受諾やコスト、納期のイニシアチブを握っている状況です。

ファブレス

自社で製造工場を持たずに設計や開発、販売に特化し、外部の企業に生産委託をしているメーカーのことです。製造工場への投資が不要なことからベンチャーや小規模なメーカーではファブレスの形態を取る企業が多いです。
ファブレス企業の中ではクアルコムやブロードコム、エヌビディアなどの躍進が近年では著しいです。

半導体関連企業

TSMC

Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.の略称です。そのまま「ティーエスエムシー」と呼びます。1987年に設立された世界最大のファウンドリ企業です。ファウンドリ市場の5割以上を占めています。
TSMCはファウンドリ企業として、自社ブランドでの設計、製造、販売は一切行わないことを明言していることで顧客の信頼を得て、世界中の企業から製造を請け負っています。プロセス開発でも世界の最先端を走っています。

インテル

インテル(Intel)は米国の半導体製造メーカーです。1968年にフェアチャイルドセミコンダクターを退職したロバート・ノイス、ゴードン・ムーアらによって設立されました。
当初はメモリ企業でしたが、1971年に世界初のマイクロプロセッサである4004を発表、1981年にIBMが同社で初めて作ったパソコンIBM PCにインテル製のCPUが採用されCPU企業として急成長しました。
1990年代から半導体売上高ランキング世界首位になり、2000年代を経て現在でもサムスン電子と首位争いをする半導体業界のリーディングカンパニーです。

サムスン電子

韓国の半導体製造メーカーであり、アジア最大の財閥であるサムスングループの中核企業です。1969年に現在のサムスングループの経営トップであるイ・ジェヨンの祖父であるイ・ビョンチョルが設立しました。
1983年にDRAM事業に進出し、1993年にDRAM市場シェアで世界1位となり、それ以来首位を維持しています。NAND型フラッシュメモリ事業にも進出して2002年に世界シェア1位となっています。
2017年に半導体売上高ランキングでインテルを抜いて初めて世界首位となり、その後はインテルと首位争いを続けています。

半導体デバイス関連

IC

Integrated Circuitの略称。集積回路と訳されますが、ICまたはICチップと言われることが多いです。
ひとつのパッケージの中に複数のトランジスタや抵抗、コンデンサなどを構成した、高度な機能をもつ電子部品です。

LSI

Large-Scale Integrationの略称。大規模集積回路と訳されますが、ICと同様に単にLSIと言われます。
歴史的にはICのうち、トランジスタの集積度が数万個以上のものを指していましたが、現代ではICと同義語で使われており、集積度での区別はされていません。

電気抵抗率

材料が電気を通しやすいか通しにくいかを比較するために用いられる物性値のことです。単に抵抗率や比抵抗とも呼ばれ、半導体の世界では比抵抗と呼ばれることが多いです。
単位はΩ・mですが、半導体の世界ではΩ・cmで使用されます。

トランジスタ

増幅またはスイッチング動作をする半導体素子のことです。
バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)に分類されます。

半導体プロセス関連

人物

ウィリアム・ショックレー

米国の理論物理学者で1956年にトランジスタの発明によってノーベル物理学賞を受賞しています。
1956年にカリフォルニアのマウンテンビューにショックレー半導体研究所を設立し、その後にシリコンバレーが形成されるきっかけを作りました。

ウォルター・ブラッテン

米国の実験物理学者で1956年にトランジスタの発明によってノーベル物理学賞を受賞しています。
実験を担当しており、最初のトランジスタ(点接触型トランジスタ)の発見者であり作製者です。

江崎玲於奈

日本の物理学者で1973年に半導体のトンネル効果の実験的発見によりノーベル物理学賞を受賞しています。
1925年大阪府に生まれ、1947年東京大学理学部物理学科を卒業、1956年に東京通信工業株式会社(現在のソニー)に入り、PN接合ダイオードの研究中にゲルマニウムのPN接合幅を薄くした結果、電流電圧特性がトンネル効果によって電圧を大きくするほど逆に電流が減少するという負性抵抗を示すことを発見しました。
1960年に米国IBM トーマス・J・ワトソン研究所に移籍し、半導体超格子などの研究を行いました。
1992年に筑波大学学長、2000年に芝浦工業大学学長、2006年に横浜薬科大学学長に就任しています。

嶋正利

日本の半導体技術者で、初期のマイクロプロセッサであるIntel4004の設計開発の一人です。
1943年に静岡県に生まれ、1967年に東北大学理学部化学科を卒業しビジコン社に入社します。1969年に渡米してインテル社と共同でマイクロプロセッサの開発に従事し、嶋氏と共にフェデリコ・ファジン氏、マーシャン・エドワード・ホフJr.氏、スタンレー・メイザー氏の4人のグループは1971年に世界最初の汎用マイクロプロセッサ4004を開発しました。さらにIntel8080、ザイログ社のZ80などのマイクロプロセッサ開発に携わりました。
1997年に京都賞を受賞しています。

ジャック・キルビー

米国の技術者で2000年にIC(集積回路)の発明でノーベル物理学賞を受賞しています。テキサス・インスツルメンツ社に勤めていた1958年の夏、半導体上に回路をひとまとめに形成するアイデアを思いつき、試作と動作確認、特許化を行っています。
この特許はキルビー特許と言われ、その後日本をはじめとする多くの半導体メーカーと特許訴訟となり、テキサス・インスツルメンツ社は莫大な特許料収入を得ることとなりました。

ジョン・バーディーン

米国の理論物理学者で1956年にトランジスタの発明によってノーベル物理学賞を受賞しています。
さらに1972年には超電導に関するBCS理論でノーベル物理学賞を受賞しており、2022年現在でノーベル物理学賞を2回受賞した唯一の人物です。

スタンレー・メイザー

米国の半導体技術者で、初期のマイクロプロセッサであるIntel4004の設計開発の一人です。
1941年に米国シカゴに生まれ、1963年にサンフランシスコ州立大学を卒業しました。1969年にインテル社に入社して4004マイクロプロセッサの開発に参画し、嶋正利氏らと共に1971年に世界最初の汎用マイクロプロセッサ4004を開発しました。1997年に京都賞を受賞しています。

フェデリコ・ファジン

イタリアの半導体技術者、起業家で、初期のマイクロプロセッサであるIntel4004の設計開発の一人です。
1941年にイタリアのビチェンツァに生まれ、1965年にイタリアのパドヴァ大学で物理学の博士号を取得、1970年にインテル社に入社して4004マイクロプロセッサの開発に参画し、嶋正利氏らと共に1971年に世界最初の汎用マイクロプロセッサ4004を開発しました。
1974年にインテル社を退社してラルフ・アンガーマン氏らと共にザイログ社を設立しました。ザイログ社は世界初のマイクロプロセッサ専門企業で、Z80の開発や同社のCEOを務めました。
1997年に京都賞を受賞しています。

マーシャン・エドワード・ホフ

米国の半導体技術者で、初期のマイクロプロセッサであるIntel4004の設計開発の一人です。1937年に米国ニューヨークに生まれ、1958年にニューヨーク工科大学を卒業、1962年にスタンフォード大学で電子工学の博士号を取得しています。
1968年にインテル社に入社して4004マイクロプロセッサの開発に参画しました。嶋正利氏らと共に1971年に世界最初の汎用マイクロプロセッサ4004を開発しました。1997年に京都賞を受賞しています。

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