【半導体商社とは?】種類と利用メリット、日本の半導体商社を解説

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半導体商社をご存じでしょうか?その名の通り半導体を取り扱う専門商社のことです。

日本国内では上場している半導体商社だけでも30社以上存在しており、二次商社や三次商社を含めると1000社を超えると言われています。

この記事では、半導体商社の種類と利用するメリット、日本の大手半導体商社についてご紹介します。
ぜひとも最後までご覧ください。

この記事を書いた人

【プロフィール】

  • 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
    (経験10年以上)
  • 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
  • 著書を出版しました
  • 詳しいプロフィールはこちらからどうぞ
ずーぼ  
こんな方に読んでいただきたい
  • 半導体業界に興味関心がある
  • 半導体業界に就職したい学生さん
  • 半導体業界に転職したい社会人
目次

半導体業界全体像の中での位置づけ

まずは半導体商社が半導体業界の中でどこに位置付けられているかを確認しましょう。

上図のように半導体製造メーカーは、製品である半導体チップを顧客である機械メーカーや電機メーカー、自動車メーカーなどに納入します。この間を取り持つのが半導体商社です。

つまり半導体商社とは、半導体の卸売業を行う企業ということです。

半導体商社とは

半導体商社とは繰り返しになりますが、半導体の卸売業を行う企業です。

ただし、それは半導体チップを右から左に流す販売だけを行う訳ではありません。

多くの半導体製造メーカーの多種多様な半導体チップを取り扱い、その中から各顧客に最適な製品を選ぶ必要があるため、半導体に関する知識は必要不可欠です。

さらには技術的なサポートや製品のカスタマイズなども求められるため、高度な技術力が求められています。そのため半導体商社内には多くの技術者を抱えている企業もあります。

半導体商社の種類

半導体商社の種類には大きく3つに分けられます。それは以下の3つです。

  • メーカー系列系商社
  • 独立系商社
  • 外資系商社

メーカー系列系商社とは、ある半導体製造メーカーの製品をメインで扱う半導体商社のことです。

近年の日本の半導体製造メーカーの衰退、再編によって少なくなっています。

独立系商社とは、半導体製造メーカーに依存せずに顧客が求める半導体チップを販売する半導体商社のことです。現在主流な形態です。

外資系商社とは海外の大手半導体商社の日本法人のことです。

半導体商社を利用するメリット

半導体商社を利用するメリットは、半導体を購入する顧客の負担や悩みを軽減することであり、その中は大きく3つに分けることができます。

1つ目は、業務負担を軽減できることです。

現在の電機製品や自動車には数多くの半導体が搭載されています。

商社と契約せずに自社調達をしようとすると、各部品を各メーカーから買い付ける必要があります。こうした業務負担を商社が担ってくれます。

2つ目は、納期管理の負担を軽減できることです。

必要となる半導体の数量や納期は製品によってさまざまです。

加えて海外を含めた生産拠点のサプライチェーン管理も非常に大変な業務です。

こうした管理についても商社が担ってくれます。

3つ目は、技術面の悩みを解消できることです。

個々の技術の高度化、複雑化はどんどん進んでいます。そうした半導体製品のサポートやカスタマイズをしてくれることもメリットのひとつです。

日本の大手半導体商社

日本の半導体商社は、近年は合併、統合が進んでいますが上場している企業だけでも30社を超えます。

その中でも最大手なのが、マクニカ・富士エレホールディングスです。

マクニカ・富士エレホールディングスは2015年にマクニカと富士エレクトロニクスが経営統合して誕生した企業です。売上高は5000億円を超えています。

2位は加賀電子で、3位はレスターホールディングスです。

レスターホールディングスは2019年にUKCホールディングスとバイテックホールディングスが合併して発足した企業です。

国内では半導体製造メーカーの再編が繰り返されてきました。半導体商社も今後生き残りをかけて合併や統合がさらに加速することが想定されています。

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