長野県に立地している主な半導体関連工場についてまとめました。

【プロフィール】
- 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
(経験10年以上) - 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
- 著書を出版しました
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動画で説明:半導体関連工場MAP 長野県版
半導体関連工場MAP 長野県版まとめ


長野県に立地している半導体関連企業を全部で7つ取り上げます。その一覧と、地図上のおおよその配置は上記の通りです。
そして経済構造実態調査に基づく「電子部品・デバイス・電子回路製造業」の長野県における事業所数、従業員数、製造品出荷額は以下の通りです。
- 事業所数:376(全国3位)
- 従業員数:29,826人(全国1位)
- 製造品出荷額:9,718億円(全国2位)
事業所数は全国で3位と非常に多く、従業員数では全国1位、製造品出荷額も2位と、すべての項目でトップ3に入っています。いかに半導体産業が盛んなのかが分かる数字ですね。
半導体関連工場MAP 長野県版各工場
富士電機 松本工場

富士電機 松本工場は長野県松本市にある工場です。
ここでは主にパワー半導体が製造されており、SiCパワー半導体も作られているようです。
松本工場自体は1942年に操業を開始しており、1959年からシリコンダイオードの製造が開始されています。かなり古い時期から半導体の事業が進められているようです。
その後1986年からはパワーMOSFETが、1988年からはIGBTの製造も開始されており、2013年から6インチのSiCパワー半導体製造ラインが設置されています。
富士電機パワーセミコンダクタ 飯山工場、大町工場

富士電機パワーセミコンダクタ飯山工場と大町工場は、それぞれ長野県飯山市と大町市にある工場です。
大町工場は1970年に大町富士として、飯山工場は1973年に飯山富士として設立されており、北陸富士と合わせた3社を統合して2010年に現在の富士電機パワーセミコンダクタが設立されています。
これらの工場ではパワー半導体の後工程を担っており、恐らく富士電機の松本工場などで製造されたウエハの組付けを行っていると想定されます。産業機器向けや車載向け、電源向けの組付けを実施している工場群です。
ディスコ 茅野工場

ディスコの茅野工場は、長野県茅野市にある工場です。
ディスコはダイシング装置やグラインディング装置などのトップ企業で、茅野工場では主力のダイシングソーや消耗品となる精密加工ツールなどを生産しています。
2021年には既存棟のおよそ6.5倍の床面積を持つ建屋も完成しており、生産能力が大幅に向上しています。
ヤマハロボティクス 長野事業所

ヤマハロボティクスの長野事業所は長野県千曲市にある工場です。
この工場は元々、山田製作所として設立されました。その後アピックヤマダに社名変更し、さらにヤマハ発動機と新川、アピックヤマダが事業統合しヤマハモーターロボティクスホールディングスとなりました。そして社名をヤマハロボティクスホールディングスに変わり、その後ヤマハロボティクスとなっています。社名からも分かる通りヤマハ発動機の関連会社です。
この工場ではモールディング装置やリード加工機などの後工程で使用される装置や金型などが製造されています。
不二越機械工業 本社工場、道島工場、西寺尾工場

不二越機械工業は長野県長野市にある工場です。
1952年に設立された不二越機械工業は工作機を作る企業でした。その後工作機械製造の技術を活用して半導体シリコンの特殊加工機械の試作に成功し、事業化のために信越化学工業との共同出資によって長野電子工業を設立しました。
不二越機械工業では片面及び両面の研磨装置や研削装置などを製造しており、シリコンウエハを作る際に用いられています。
長野電子工業 本社工場、千曲工場

長野電子工業は長野県千曲市にある工場です。
さきほど見てきた通り、不二越機械工業と信越化学工業との共同出資によって1964年に設立されています。設立の翌1965年に本社工場が完成し、シリコンウエハの加工が開始されています。
1984年にはスライスからポリッシュドウエハの一貫生産ラインを構築しています。さらに再生ウエハ事業も行っているようです。
千曲工場は2005年に建設、2007年からは300mmウエハの加工も行っています。
新光電気工業 本社・更北工場、若穂工場、千曲工場、高丘工場


新光電気工業は長野県長野市に本社を置く企業で、県内に複数の工場を構えています。
本社・更北工場と若穂工場は長野市に、千曲工場は千曲市に、そして高丘工場は中野市に位置しています。
同社は現在の富士電機である富士電機機製造の富士電機研究部長野分所の施設と従業員を引き継いで、長野家庭電器再生所として設立されています。1946年に社名を現在の新光電気工業に変更しています。
1966年からICパッケージの生産を開始しており、半導体のパッケージ基板分野では世界トップクラスのシェアを持っています。
2025年には産業革新投資機構などが行ったTOBが成立して上場廃止となっています。今後はより迅速な意思決定や投資を行うものと想定されます。その後に再上場ということになるのでしょう。
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