新潟県に立地している主要な半導体関連工場を8つまとめました。

【プロフィール】
- 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
(経験10年以上) - 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
- 著書を出版しました
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動画で説明:半導体関連工場MAP 新潟県版
半導体関連工場MAP 新潟県版まとめ


新潟県に立地している半導体関連企業を全部で8つ取り上げます。その一覧と、地図上のおおよその配置は上記の通りです。
そして経済構造実態調査に基づく「電子部品・デバイス・電子回路製造業」の新潟県における事業所数、従業員数、製造品出荷額は以下の通りです。従業員数は全国4位、事業所数は8位となっており、関連産業が活況な地域であることがわかります。
- 事業所数:155(全国8位)
- 従業員数:16,006人(全国4位)
- 製造品出荷額:3,916億円(全国15位)
半導体関連工場MAP 新潟県版各工場
JSファンダリ 新潟工場

JSファンダリ新潟工場は新潟県小千谷市に位置していた工場です。JSファンダリ自体は2025年に破綻していますので、取り上げるべきかどうか悩みましたが、あげておきました。
元々は三洋電機の拠点であり、1984年に新潟三洋電機として設立されました。その後2005年には新潟、群馬、岐阜にあった各社を統合して三洋半導体製造となりました。
そしてオン・セミコンダクターによって買収され、2013年にはオン・セミコンダクター新潟となっています。その後、2022年に国内初の独立系ファウンドリ専業企業として設立されたJSファンダリの新潟工場となりました。
しかし2025年7月に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続きの開始決定を受けました。負債額はおよそ161億円に上るということです。
こうしてみますと、およそ40年の間に紆余曲折を経たことがよくわかります。工場建屋自体はまだ残っていますので、他社が買うのか、このまま完全に閉鎖されてしまうのかは定かではありません。
新潟サンケン

新潟サンケンも新潟県小千谷市にあります。それもそのはずで、新潟サンケンは上記のJSファンダリ新潟工場の建屋を一部借用しています。
2023年5月にJSファンダリ新潟工場の中でパワー半導体を製造するために設立されており、JSファンダリが経営破綻した後、現在どうなっているのかは不明です。
しかし新潟サンケン自体は新規採用などを継続しているようですので、工場運営は続いていると考えられます。そのため工場自体も新潟サンケンが取得して、今後運営していくことがもっともリーズナブルなのかなと勝手に推察しています。
タワーパートナーズ セミコンダクター新井工場

タワーパートナーズ セミコンダクター新井工場は新潟県妙高市にある工場です。
この工場は元々、松下電器産業(現在のパナソニック)の工場として、1952年に設立された松下電子工業の工場でした。同社では1957年から半導体の生産を開始しており、新井工場では1976年から半導体の組立を開始しています。
しかしその後、パナソニックが半導体事業から撤退し、現在はイスラエルに本社を置くタワーセミコンダクターと台湾に本社を置くヌヴォトンテクノロジーが株主となっています。それに伴って2020年に社名が現在のタワーパートナーズセミコンダクターに変更されています。
信越半導体 犀潟工場

信越半導体の犀潟工場は新潟県上越市にある工場です。
ここでは同社が製造するシリコンウエハのうち、FZ法と呼ばれる手法でシリコンインゴットが製造されています。FZ法はFloating Zone法の略称で、石英坩堝を使わずに高純度な棒状のシリコンを高周波加熱で部分的に溶解させて単結晶シリコンインゴットを製造するという方法です。
一般的に単結晶シリコンインゴットはCZ法で製造されていますが、FZ法もパワー半導体の一部などで使用される低酸素濃度のシリコンウエハを製造するできます。
直江津電子工業

直江津電子工業も新潟県上越市にある工場です。
直江津電子工業は信越化学工業の子会社でシリコンウエハの加工を行っています。1969年の設立当時は信越化学工業と長野電子工業との共同出資によって設立されています。そして1970年以降、ポリッシュウエハや拡散ウエハなど、各種ウエハの加工を実施しています。
さらに1990年代以降は工場の拡張も進められており、生産能力を拡張してきたことがわかります。
グローバルウェーハズ・ジャパン 本社・新潟工場

グローバルウェーハズ・ジャパンの本社・新潟工場は新潟県北蒲原郡聖籠町にある工場です。ここではシリコンウエハの製造を行っており、単結晶シリコンインゴットの引き上げから一連の加工と各種ウエハ製造を実施しています。
グローバルウェーハズ・ジャパンの本社・新潟工場は元をたどれば、1968年に発足した東芝セラミックスに遡ります。1977年には東芝からシリコンウエハ事業が東芝セラミックスに移管されています。そして1991年に新潟東芝セラミックスが設立されています。この年が設立年となっています。
そして1990年代以降に150mm(6インチ)、200mm(8インチ)、300mm(12インチ)サイズのウエハ製造を開始しています。2012年には台湾のSino-American Silicon Products Inc.グループに株式譲渡され、翌2013年に社名を現在のグローバルウェーハズ・ジャパンに変更しています。
グローバルウェーハズ・ジャパン 関川工場

グローバルウェーハズ・ジャパンの関川工場は新潟県岩船郡関川村にある工場です。ここでは拡散ウエハや厚膜SOIウエハなどの製造を行っています。
関川工場は、1985年に発足した関川電子が起源となっています。1991 年に社名を関川東芝セラミックスに変更し、その後グローバルウェーハズ・ジャパンの関川工場となっています。
新光電気工業 新井工場、京ヶ瀬工場

新光電気工業の新井工場と京ヶ瀬工場はそれぞれ、新潟県妙高市と阿賀野市にある工場です。ここではBGA基板やセラミック静電チャックなどを製造しています。
新光電気工業は現在の富士電機である富士電機機製造の富士電機研究部長野分所の施設と従業員を引き継いで、長野家庭電器再生所として設立されています。1946年に社名を現在の新光電気工業に変更しています。
1966年からICパッケージの生産を開始しており、新井工場は1978年に、京ヶ瀬工場は1993年にそれぞれ開設されています。同社は半導体のパッケージ基板分野では世界トップクラスのシェアを持っています。
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