【2023年下期版!】半導体業界の株価上昇ランキング

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2023年は半導体市場としては非常に厳しい1年でした。一方で中長期的には半導体の需要拡大が予測されており、株式市場は好調な推移を見せています。

この記事では2023年の半導体業界年株価上昇ランキングとして7月から12月末までの上昇率をランキングしました。

半導体業界への投資や就職、転職に興味がある方は、是非とも最後までご覧ください。

この記事を書いた人

【プロフィール】

  • 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
    (経験10年以上)
  • 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
  • 著書を出版しました
  • 詳しいプロフィールはこちらからどうぞ
ずーぼ  
こんな方に読んでいただきたい
  • 半導体業界に興味がある
  • 半導体関連企業に投資したい
  • 半導体業界に就職、転職したい方
目次

動画で解説!2023年下期版 半導体業界株価上昇ランキング

半導体業界株価上昇ランキング調査対象企業

株価上昇ランキングを見る前に対象となっている企業について簡単に説明します。

半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、半導体材料メーカーから国内上場企業をそれぞれ20社、合計60社をピックアップしました。対象企業の60社は上図の通りです。主要企業を選定していますが、個人的な主観も入っていますので、抜け漏れなどがある場合はご連絡いただければ幸いです。 東芝のように上場廃止となった銘柄もありますので、次回以降は見直していきます。

2023年7月3日の始値と12月29日の終値を比較して、年初から何%上昇しているか、または下落しているかをランキングしています。

そのため、数値は以下のように形になります。

  • 株価が変わっていない場合:100%
  • 株価が2倍になっている場合:200%
  • 株価が半分になっている場合:50%

2023年下期半導体業界株価上昇ランキング

30位から1位までを見て、最後に全60社のランキングを確認しましょう。

参考までに同期間、日経平均株価の上昇率は100%、TOPIXの上昇率は103%です。日本の株式市場全体はほとんど変わっていないかやや増加している程度の期間ということです。

30位から21位まで

30位から21位までは上図の通りです。主に半導体材料メーカーが入っています。

上期と比較すると上昇率がそれほど高くありませんが、30位の大日本印刷の上昇率が102%ですので、この時点で日経平均の上昇率を上回っています。

20位から11位まで

20位から11位までは上図の通りです。主には半導体製造装置メーカーが入っています。

20%前後の株価が上昇している企業群です。

ベスト10(10位から4位)

第10位はローツェです。株価の上昇率は128%。
広島県福山市に本社を置く装置メーカーで、主にウエハの搬送装置やウエハのストッカーを製造している企業です。

第9位はトリケミカル研究所です。株価の上昇率は128%。
山梨県上野原市に本社を置く材料メーカーです。企業名に研究所と付いていますが、エッチング用やイオン注入用、成膜用の材料を製造している企業です。

第8位は高砂熱学工業です。株価の上昇率は132%。
東京都新宿区に本社を置くメーカーで、主にビルや工場の設計や施工、メンテナンスを行う企業です。半導体分野ではクリーンルーム用の設備を手掛けています。

第7位はオルガノです。株価の上昇率は132%。
東京都江東区に本社を置くメーカーで、主に超純水の製造システムを手掛ける企業です。半導体製造において超純水は欠かせない上、製品品質を左右する重要性があります。

第6位はSCREENホールディングスです。株価の上昇率は145%。
京都府京都市に本社を置く装置メーカーで、主にウエハの洗浄装置を製造している企業です。枚葉式、バッチ式の洗浄装置では世界シェアトップの企業です。

第5位はディスコです。株価の上昇率は150%。
東京都大田区に本社を置く装置メーカーで、主にウエハを切るダイシング装置、ウエハを削るグライダ装置、ウエハを磨くポリッシャ装置を製造している企業です。

第4位はレーザーテックです。株価の上昇率は169%。
神奈川県横浜市に本社を置く装置メーカーで、主にEUV露光用のマスク検査装置、マスクブランクス検査装置、さらにはSiCやGaNウエハの欠陥検査装置を製造している企業です。

ベスト3

第3位は日本マイクロニクスです。株価の上昇率は173%。
東京都武蔵野市に本社を置く装置メーカーで、主にウエハの電気特性を試験する際に必要となるプローブカードやプローバ、テスタなどを製造している企業です。業績の上方修正後に株価が跳ね上がっている形です。

第2位は野村マイクロ・サイエンスです。株価の上昇率は221%。
神奈川県厚木市に本社を置くメーカーで、主に超純水製造システムや排水処理システムを手掛ける企業です。こちらも業績の上方修正後にぐんぐんと上昇して、7月と12月末で比較して2倍以上になっています。

第1位はTOWAです。株価の上昇率は275%。
京都府京都市に本社を置く装置メーカーで、主に後工程で使用されるモールド用の装置を製造している企業です。上昇率が275%ということで半年間で3倍近くまで上昇しています。

まとめ

全60社のまとめです。

2023年の年間上昇率

最後に2023年通年での上昇率です。

2023年は日経平均が130%ということで3割の上昇をしました。そんな中、多くの半導体関連企業はそれ以上の伸びをみせています。

特に下期でも1位だったTOWAは年間で423%となっており、年始と年末で株価が4倍以上になっている格好です。さらに上位11位までが200%を超えており2倍以上になっています。

半導体市場自体は2024年はかなり回復してくる見込みですので、そうした部分が盛り込まれているとは思いますが、中長期的にもまだまだ成長する業界ですので、今後も楽しみです。

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