東京都に立地している主要な半導体関連工場を4つまとめました。

【プロフィール】
- 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
(経験10年以上) - 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
- 著書を出版しました
- 詳しいプロフィールはこちらからどうぞ
動画で説明:半導体関連工場MAP 東京都版
半導体関連工場MAP 東京都版まとめ


東京都に立地している半導体関連工場を全部で4つ取り上げます。その一覧と、地図上のおおよその位置は上記の通りです。
そして経済構造実態調査に基づく「電子部品・デバイス・電子回路製造業」の東京都における事業所数、従業員数、製造品出荷額は以下の通りです。事業所数は神奈川県に次いで全国2位となっています。事業所数は地方よりも都市圏の方が多い傾向がありますので、その表れと言えるでしょう。
- 事業所数:377(全国2位)
- 従業員数:10,527人(全国16位)
- 製造品出荷額:3,921億円(全国14位)
半導体関連工場MAP 東京都版各工場
青梅エレクトロニクス

青梅エレクトロニクスは東京都青梅市にある工場です。
同社は元々、カシオ計算機の関連会社として1987年にカシオマイクロニクスとして創業されました。1997年からははんだBUMPの受託加工を開始しています。
その後、2011年に半導体のテストを主要事業とするテラプローブの完全子会社となり、テラミクロスに社名変更をしています。そして2013年にテラプローブに吸収合併されましたが、2016年にウエハレベルパッケージ部門を分離して青梅エレクトロニクスが設立され、国内大手のOSATであるアオイ電子に売却されました。そのため、現在はアオイ電子の完全子会社となっています。
同社の事業であるウエハレベルパッケージとは、ウエハ状態でパッケージ最終工程まで処理して完成するチップサイズパッケージ(CSP)のことを指しています。
東京精密 八王子工場

東京精密の八王子工場は東京都八王子市にある工場です。
同社は半導体製造装置と精密測定機器の製造販売を行っており、1949年に東京精密工具として設立されています。1962年に社名を現在の東京精密に変更し、翌1963年に日本で初めてとなるウエハスライシングマシンを開発しています。その後ウエハダイシングマシンの開発も実施しています。
八王子工場は同社の本社敷地内にあり、新棟の建設を進めて生産能力が拡張されてきました。ここではダイシングマシンやポリッシュ、グラインダ、CMP装置などが製造されています。
HOYA 八王子工場

HOYAの八王子工場も東京都八王子市にある工場です。
同社は光学機器、ガラスメーカーで1941年に東洋光学硝子製造所として創業されました。1974年、山梨県に長坂工場を新設して、半導体用のマスクサブストレートの製造を開始しています。八王子工場は1983年に設置され、ここでは半導体用のフォトマスク製造が行われています。そして1984年に商号が現在のHOYAに変更されています。
フォトマスクはウエハ上に回路を転写するための原板であり、フォトリソグラフィ工程で使用されます。マスクブランクスは、このフォトマスクの原材料のガラス基板であり、HOYAが世界シェアトップとなっています。
ヤマハロボティクス 西東京事業所

ヤマハロボティクスの西東京事業所は東京都武蔵村山市にある工場です。
同社はオートバイなどを取り扱うヤマハ発動機の子会社で、半導体の後工程関連装置や電子部品組み立て装置事業を担う企業です。ヤマハロボティクスホールディングスと新川、アピックヤマダ、PFAが1つになって誕生しました。
西東京事業所は元々、新川製作所の工場として設立されています。同社が得意としていたワイヤボンダやダイボンダの製造が行われています。
半導体業界へ転職するなら
最後にこれらの半導体関連工場へ転職することを希望される方へ、おすすめできる転職エージェントについて書いた記事を貼っておきます。
登録や相談は無料ですし、転職活動自体はノーリスクです。興味のある方は、一度登録してみてエージェントと会話してみることをおすすめします。


